シャルル・ルルーという人。日本の吹奏楽の師のお話し

昨日・一昨日は和歌山県立図書館で南葵音楽文庫アカデミーの秋講座に参加しました。

会場への案内板

2日間のアカデミーでは顔見知りの方も多く、ともに学べる喜びと、講師の先生方への感謝の気持ちで、あっという間の2時間✖️2日でした。

【林淑姫先生の講座】では、「シャルル・ルルーと南葵文庫 文庫所蔵の2冊の楽譜を追って」

というテーマでルルーの生涯の軌跡と日本における活動について彼の年譜とともに学びました。

(1)軍楽隊と鹿鳴館

フランス人のシャルル・ルルー(Charles Édouard Gabriel Leroux) 1851-1926は日本の陸軍軍楽隊の養成にあたった人物で、パリ音楽院の出身です。その指導は厳格で音楽理論や演奏実技は基礎から学ばせたということです。ルルーの軍楽教育の授業時間やカリキュラムをみると、正直軍楽隊の人を羨ましく思いました。日本にいながら、パリ音楽院の教則本で徹底的に学ぶことができるのです!

なので、当然のように実技も向上したことでしょう。実際、11月に始まった教育は翌年5月には外部での演奏が可能だったそうです。

そして、南葵文庫(南葵音楽文庫の先駆けとなった、私立図書館)にはルルーから贈呈された2冊の楽譜があります。

・行進曲《扶桑歌》(1885) 徳川頼倫宛贈呈本

・《日本と中国の歌1》(1887) 徳川頼倫宛贈呈本

両方に彼の献辞とサインが手書きで記されており、音楽図書館としては初めての楽譜です。現在、和歌山県立図書館にある南葵音楽文庫の蔵書なので、本物を見ることができます(*゚∀゚*)

講座では、この曲らを拝聴することができました。特に《日本と中国の歌1》は日本の古典的な曲想でした。

そして2日目はルルーの日本音楽の研究です。

(2)日本音楽の研究

ルルーはフランスに帰国してからも雅楽や邦楽の研究をすすめていたそうです。

1910年6月パリの仏日協会(日仏協会)の要請により、雅楽の論文を発表しています。また、同年12月にはパリで音楽会「音楽の夕べ」を開催し、ルルーの講演「日本古典音楽ー雅楽」をはじめ全体を日本の曲で構成するプログラムになっています。

♪シャルル・ルルーが伴奏で参加者全員が「君が代」を斉唱したそうですよ。ローマ字読みで頑張って日本語で歌ったそうな。プログラムにはフランス語訳が載っていました。

とりあえず、今日の記録はここまで。

また書きます(o^^o)

投稿者: HIMIKA

お寺に嫁いだオペラ歌手 Opera singer. Soprano

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